グラフィックデザイナーだけはやめとけ。

一生貧乏で、一生孤独なしんどい職業です。

広告代理店について私の知るいくつかのコト

最初に思ったのは、たったの1人?って事だった。
実際にはもっと無くなってる人いるんじゃないの?だって代理店の下の制作会社じゃ倒れる人なんて日常茶飯事だよね?

私はD通さんとは、東京に来てHPやキャンペーン、コンペなどで先輩の下で、仕事したぐらい。社長Dは元々Sの出身なので、あまり繋がりがなかったんですが、いかんせん仕事がなくなってきた時期があり、仕事を引き受けるようになったらしい。

それまで、名古屋のCとかSとかのお仕事をしていたので、D通と直取引すげぇな。さすが東京だなと驚きましたが、過酷でしたね。

徹夜は、一応女なのでそんなにしなかったのですが(ほぼ毎晩終電でしたが)

一度だけした3日貫徹は忘れもしないD通さんのキャンペーンでしたね。

金曜の夜中まで打ち合わせ
月曜朝出し
修正
火曜クライアントプレゼンでした。

当時私は下っ端なんで詳しい話は全然知らされなかったのですが、今回の事件で色々と代理店さんの内部のツイートが流れて来て読んでいると、制作会社だけが大変だったわけでなく、代理店内部でも忙しかったんですね。

で、結局なんでそんな地獄のスケジュールになるのかっていうのが、結局わからないんですが。

日本の古い営業スタイルをひきずっているからなんでしょうかねえ。

 

D通の営業さんでも、常識的なデザイナーにやさしい方も何人もいて、スケジュールもこちらに余裕をもって立ててくれ、もう、どうにもならないクライアントさんの時には、身銭を切って一旦終了させてくれる男気のある人もいましたねえ。
そういう人は板挟みになって辛かったんじゃないかな。

今、組織に属してみてやっとその気持ちがわかります。
組織って理不尽な事がすごく多い。

制作会社って、いいものを作るというのが一番の目的だったんだけど。
組織では例え制作物を作っていても、目標がよくわからないことが多い。
誰の為にやってるのか、さっぱりわからない。(役員を喜ばせるためでもなんでもいいから、目的を下さい。遊びじゃないんでと言いたくなる)

 

今は、外注の制作会社との板挟みにならないように気をつけているけど、きっと代理店の人は大変だったんだろうな。優秀であればあるほど、目的が明確に見えるだけに。

 

 

今から20年前の、名古屋で働いていたときの話ね。
代理店のふかふかソファがあるでかい会議室にカンヅメになって、新聞折り込みの指示書書いてた。22歳位の時。ひとつ上の先輩と2人で。

全国数十店舗のチェーン店のチラシB1とかB2、B3で、毎週数種類作るので、今でいうデスマーチ。終わったと思ったら次の原稿がドサーッッとやってくるの。
いや、色校正みながら、次の原稿整理してたかな。

事務所で、帰れるのは7時頃。通勤ラッシュ逆走して郊外の自宅に戻り、仮眠して昼前にはまた、名古屋の事務所に戻る。
9時頃代理店に仕事修めて、先輩も帰ってたと思う。

夕方には修正や、次の原稿入るから打ち合わせ行く。

終わりがなくて、本当にツラかった。
7Fのだったと思うんだけど、給湯室の横に非常階段のドアがあって、割とヒモでくくって半開きになったんだけど、時々踊り場に出て真下を眺めてた。

もう眠くて眠くて、顔洗っても、ドーピングしてもどうにもならないと、非常階段から上半身乗り出すの。これが一番目が覚める。
(やべっ!!!ってサーッッと血の気がひいて目が覚める)

 

それでも1週間も続くと、辛さから逃げ出したくて死にたいと思う。

辞めたいと思うより、死にたいだったな。
(だって2人しかいないんだもん。)

もう、明日来ないからって毎日先輩に言ってたけど、アトピーで顔中可哀想な事になってる男性を見捨てる事はできなかった。

 

経験したことのない辛さに、朝帰宅して体中が痛くて、眠れなくて泣いてたら、母が何もいわずに体をさすってくれた。ずっと腰をさすっていてくれた。

 

デザイナーになりたくて、必死にしがみついてた時期だけど。
その終わりはクライアントの倒産というあっけないものでした。

今でも、店舗の残骸を見る事があるほどに、全国展開していたチェーン店だったので、ニュースにもなった。
CMもシーズンごとタレントを使い流してたから、すげー遠くから見学させてもらったな。

 

その頃は、全然意味がわからなかったんだけど。
夜中、倒産の一報が入った代理店の制作部の一角で、

あの会社、営業の若い奴にやられちまったな。と話してる声が聞こえたのは鮮明に覚えてる。その営業の若い2人組は、東京の打ち合わせに行く度に、ザウルスとかいう屋内スキー場で遊ぶ為にえらいたくさん荷物持っていくの。その光景はまさにバブル期の広告代理店の営業という感じだったな。

(バブルはじけてるはずなのに)

とりとめなくてすいません。

事件について、素晴らしい文章が下記にありますので、よろしければぜひ。

娘は、母親の影響を受けずにはいられないのかもしれないと思う内容です。

 

 

nyaaat.hatenablog.com